尿潜血(+)とは、どのような意味を持つのでしょうか。尿潜血というと「尿に血が混じっている」と理解されている方も多いと思います。尿に血が混じっていることを「血尿」といいますが、「尿潜血」イコール「血尿」ではありません。尿潜血とは、血液の赤血球に含まれているヘモグロビンという物質が持つ酸化作用を利用した検査方法です。試験紙についている試薬がヘモグロビンで酸化されて色がつきます。ですから、ほかに酸化作用を持つ物質(ミオグロビンなど)や細菌が存在すると反応が出てしまいます。本当に血尿なのか、偽りの反応(偽陽性)なのかを判断するためには、尿を実際に顕微鏡で確認する必要があります。顕微鏡の拡大像(400倍)で5個以上の赤血球が確認されれば、血尿と診断されます。